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ガンスリンガーストラトス 最終回について

ガンスリンガーストラトス(以下ガンスト)は取り立てて感想を書く必要はないと思っていましたが、
最終回を見て気が変わり、言いたい事が出てきたので記事を書く事にしました。

私が特に言いたいのは内容そのものでなく、最終回のギミックの方が主体になります。

最終回を見た人は分かると思いますが、
ガンストは最終回で「TVとネットで展開も結末も変わる」という仕掛けを用意していました。
今はアニメを見る手段が増えているので視聴手段のチャネルによって展開を変えるという発想は面白いと思いました。
また、ガンストはパラレルワールドの自分と戦うというのがストーリーであり、
「どちらの勢力が勝利するか」が焦点であるため、マルチエンディングとも相性のいい題材だと言えます。

だから、ガンスト最終回で終わり方を2通り用意した事をできれば評価したい、のですが……
「マルチエンディングのギミックを実行した功績」よりも
「そのギミック実行にあたって脇が甘く、作品の評価に与えた傷跡」の方がずっと大きくて、
これを評価してはいけないというのが率直な気持ちです。

以下、「ガンスト最終話のギミックの脇の甘さ」について私が思うところを説明していきます。


何といっても大きいのは、このギミックに関して事前の告知がされていなかったため、
このギミックに視聴者が気付いた時には録画してなくてTV版視聴を逃すという事が起こりうるという事です。
TV版と配信版で最終話サブタイトルが異なっており、それは11話の予告時点で調べれば辿り着ける情報でしたが、
それをもって「告知はされていた」と言い張るのは無理があるでしょう。

Wikipediaで確認したところ、テレビの放送時間がうまく統一されており、AT-X以外は全て土曜の23:30開始です。
そしてニコニコ生放送での配信も同じく23:30開始。(チャンネル配信は00:00から)


つまり、最終話が2パターンある事を知っても、その時にあらかじめTVで録画しているのでなければ
それでTV版がもう見れなくなるというタイムテーブルになっているのです。
逆にTVをメインで見ていて、ネット配信版が別のパターンだと知った場合にはまだ後追いするチャンスは残されてます。
それからもちろん、地方在住でTVの放送局が映らない人はTVで見る手段がないです。
(BD/DVDには両方収録されるそうですがそのために買うのもアレなので選択肢から排除しています)


また、内容としてはTV版が管理区の陣営の勝利によるグッドエンド、
ネット配信版がフロンティアの陣営の勝利によるバッドエンド……という具合になっています。
これは最初に書いたように「2つのパラレルワールドの自分との戦い」というテーマからすると理に適っているように思えますが、
私はこの2つのパターンを用意する必然性が見出せませんでした。
というのも、アニメ版においては片方の陣営である管理区側が主人公、フロンティアが敵という位置付けにあり、
描写の量からして両陣営が対等ではありませんでした。
そのような状態で、フロンティア側勝利の後日談を描くパターンを用意されてもそれが必要だったか疑問です。

だからこのようにエンディングを複数用意したかったのであれば、
最初からその事を前提にした構成にする必要があったのではないかと考えます。
具体的には、どちらか片方を主人公にせず両陣営の描写量をなるべく均一にする。
(シリーズ構成の海法紀光氏インタビューによると尺の都合で両陣営を描けないと言っているのですが、
それで何でマルチエンディングというネタが通ったのが謎です)
それから、視聴手段のチャネルによって結末が変わるということを作品の作りで仄めかすなり、明言するなりする事。
これは「事前告知なしで実行する事の意外性・話題性」よりも
「視聴者がどちらかを見落とすような事態の回避」を優先すべきではないかと思います。


そしてもう一点、ごく根本的な話なんですが、
11話まででも脚本・演出いずれもクオリティが低くて引き込まれる出来ではないんです。
あくまでも指標の一つですが、ニコ生のアンケートでも
「1:とても良かった」が40%を超えた回が一つもなくて、
ここまで万遍なく低い数値を維持していた作品は他に思い当たりません。
(最終回で急落する作品も、途中もう少し高い時期がある場合がほとんど)
で、引き込まれるような作品を作った上で最終話が2つなら興味をそそられるんですが、
そうでないなら「最終話2つ作らなくていいから1つに注力を」という気持ちになってしまって……


という事で私が感じた不満点についてまとめると、

・事前告知がされておらず、見逃したら終わりな視聴パターンがあった
・前話までの構成がマルチエンディングを想定したものになっていない
・単純に作品のクオリティが低くて、こういう奇策よりもまずちゃんとしたものを……

というあたりに集約されるかと思います。


この仕掛けは成功か失敗かと言われれば間違いなく失敗でしょう。
しかし、そのやり方に大きな不備があったのが失敗の原因であり、
このギミック自体が通用しないという話ではないと思うので
(ガンストの制作チームでなくていいので)いずれどこかのアニメプロジェクトでリベンジして欲しいと思う次第です。

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